みんな口では一次産業は大事だ、農山漁村は必要だと言います。しかし、いざ自分がやるかとなればやらない、息子にやらせるかとなればやらせない。今は、生産者の社会的地位があまりにも低く、後継者が右肩下がりでどんどん減っています。
人間、食べなければ生きていけません。その意味で、食に関してはすべての国民が当事者と言えますが、多くの人にとって他人事になってしまっています。都市の消費者がスーパーで得られる情報は、値段、見た目、食味、カロリーなど全て消費領域の話です。
もちろんこうした情報も大事ですが、決定的に欠けている情報があります。
それが、食べものの裏側、つまり生産者の存在です。
彼らは、人間の力ではコントロールできない自然に働きかけながら命の糧を得る生産活動をしています。荒ぶる自然と向き合いながら、受け継いだ技や知恵、経験値、創造力を駆使しながら仕事をしている姿を見ていると、ものすごいクリエイティブな仕事だと感じます。
私たち、NPO法人東北開墾は、2013年の設立以来、東北各地の生産者たちの活動を、約10,000人を超える消費者の方々にお伝えしてきました。食べものの裏側の情報を手にした読者の生産者を見る目は変わります。
ひとりでも多くの農家・漁師が尊敬される社会をつくりたい。生産者も気づいていない一番価値ある部分を掘り起こし、社会の価値観を変えていきたい。
農家・漁師の価値や哲学をダイレクトに伝えるフィールドワークや人材育成にも取り組んでいきます。
活動に共感し、ともに新しい社会を作ってくださるサポーターの方々を募集しています。